吉本芸人の暴言「ウクライナでもガザでも人は亡くなってない」― 朝日放送は謝罪したが…

芸人ほんこん氏の「正義のミカタ」(朝日放送)での問題発言
「ウクライナでもガザでも亡くなっていない」「火力発電はCO2(二酸化炭素)をほとんど出さない、日本のものは」―耳を疑う言葉が公共の電波でお茶の間に投げつけられました。発言の主は、芸人のほんこん氏(吉本興業所属)。テレビ朝日系列の関西ローカル局、朝日放送が放送する時事番組『正義のミカタ』での発言です。ほんこん氏の発言は事実とは全く異なり、放送法4条にも反すると言えるかもしれません。ほんこん氏の発言に対してはSNSでも批判が殺到しましたが、本件について、朝日放送はどうとらえるのか。筆者は問い合わせました。
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〇小学生でも事実と異なるとわかる
「トランプ政権になって、ウクライナで人は亡くなっていない。ガザでもそうだし」―ほんこん氏の問題発言は、今年3月8日放送の回でのものですが、発言の場面の切り抜き動画が今年9月にX(旧ツイッター)で注目を集め、批判が殺到しました。この、ほんこん氏の発言は明らかに事実に反したものです。
国連や現地NGOなどによれば、トランプ氏が米国大統領に就任した今年1月20日から、ほんこん氏の発言があった同3月8日までに、少なくとも142人のウクライナ民間人がロシア軍の攻撃で殺されています(関連情報)。

「正義のミカタ」番組公式ウェブサイト https://www.asahi.co.jp/mikata/

トランプ大統領が就任した後の今年2月、筆者はウクライナで取材。連日のロシア軍の攻撃により、民間人が死傷していた。写真は、ロシア軍のドローン攻撃で亡くなった現地メディアの記者の葬儀。ウクライナ首都キーウにて。
また、トランプ就任の今年1月20日から3月8日までロシア軍の攻撃が繰り返しあり、ウクライナの市民が犠牲になっていたことは日本のメディアや海外メディアの日本語版でも報じられていました。これは少しニュース検索すれば小学生でもわかることです。

www3.nhk.or.jp/news/html/2025… #nhk_news
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